ボールスピードの減少は、劇的に少ない!
パッティングにおいて問題となることの1つが、オフセンターヒットした際にボールスピードが落ちてしまうことです。打点がトウやヒールに1cmずれることで、ボールスピードは約20%ダウンするというデータも存在し、10mのパットを例にすると、2mショートするということになります。オデッセイでは、この課題を解決するべく、キャロウェイのフェーステクノロジーですでに大きな実績を挙げているAI設計を新たに導入。打点が1cmずれても、ボールスピードの減少を約5%(10mで50cm)に抑えるインサートを開発し、ニューモデル「Ai-ONEパター」を完成させました。
ホワイト・ホットインサートと同等のフィーリング
「Ai-ONEパター」に搭載されたインサートは、AIの設計による複雑な隆起を形成したアルミ部分と、インパクトする面の樹脂部分で構成されています。当初、オデッセイでは樹脂のみでAI設計の隆起を持つインサートにすることを考えていましたが、複雑な形状を再現することは難しいという壁に突き当たりました。そこで出てきたのが、AIが最初に素材として推奨していたアルミも併用するアイデアでした。アルミは耐久性の面で問題があり、いったん断念されていましたが、樹脂との組み合わせでその課題をクリアすることができ、製品化が実現しました。なお、樹脂のフェース面には溝が刻まれていますが、これはホワイト・ホットインサートの打感、打音に近づけるための処理で、実際のフィーリングもホワイト・ホットインサートと同等のレベルに仕上がっています。
ポリカーボネートのウィンドウから、裏側の形状が見える
「Ai-ONEパター」の各ヘッドには、これまでのクラブやパターにはなかった、よりテクノロジーの違いを楽しむことのできる処理も導入されています。ブレードタイプではバックフェース、マレットタイプではソールに、透明なポリカーボネートの窓を設置。このウィンドウを通して、インサート裏側に形成されたAI設計の複雑な隆起を見ることができるようになっています。
ステンレススチールのボディに濃紺のPVD仕上げ
AIインサートを搭載するボディは、ステンレススチール製となっており、ヘッド仕上げは濃紺のPVDとなっています。また、慣性モーメントを高めるべく、ソールのトウ・ヒールには、それぞれ約15gのスクリューウェイトが設置されています。「Ai-ONEパター」のラインアップは、全部で5種類。ブレードの「#1」、幅の広いブレードでネックがダブルベントの「DOUBLE WIDE DB」、マレットのヘッドにショートスラントネックを組み合わせた「ROSSIE S」、ツノ型のヘッドにショートスラントネックの「#7 S」、ツノ型のヘッドにクランクホーゼルの「#7 CH」という顔ぶれです。
新たに開発された、スチール製の「STROKE LAB 90シャフト」
「Ai-ONEパター」に合わせて、オデッセイ独自のSTROKE LABシャフトも一新されました。従来のタイプは、スチールとカーボンの複合シャフトでしたが、ツアープレーヤーからは、「やはり、スチールのシャフトがいい」という声が出ていた一方、「でも、STROKE LABシャフトの安定感も欲しい」というフィードバックがありました。新しい「STROKE LAB 90シャフト」では、スチールで90g台の軽量さを実現しつつ、バット部を従来のSTROKE LABシャフトと同じ太さにしたことで、トルクを低減。ストローク中のシャフトの無駄な動きを防ぎます。また、手元側のシャフト内部には、カウンターウェイトも搭載しており、ストローク時のパター全体の慣性モーメントが高められています。