●軽くて飛ぶ!?⇒シニア向けクラブの落とし穴
近年のゴルフクラブは、飛距離を求めてシャフトの軽量化が進化しています。
特にシニア向けと言われるクラブで、こうした傾向があります。
クラブが軽くなれば、スウィングスピードが上がり飛距離が出るということになります。
しかしクラブが軽くなると良いことだけではありません。デメリットもあります。
飛ばすだけならクラブは軽い方が有利に感じますが、実際はそうはいきません。
自分のパワーよりも軽過ぎるドライバーを使うと、テークバックで体をしっかり使えず、
クラブが軽いと手先だけで上げてしまいやすくなるからです。
最初はとても楽にクラブを振れると感じます。
加えて、軽過ぎるクラブに馴れてしまうと体をしっかり使って振り切らなくなり、
手打ちを助長し「スウィングの老化現象」につながります。
結論として、ドライバーからウエッジまで『振り切れる範囲で重いクラブ』が本人にとってベストなクラブなのです。
●長ければ飛ぶ!?⇒ヘッドスピードとミート率の関係
シャフトの長さは長くなるほど遠心力が増し、ヘッドスピードが上がることになり
ボールに衝突するエネルギーが大きくなり結果としてボールを遠くへ飛ばすことができることになります。
シャフトが1インチ長くなると、ヘッドスピードが1m/s上がる。1m/s上がると5ヤード強、遠くまで飛ぶと言われています。
ただし、長くなるにつれ正確なポイントでボールを捉えることが難しくなりますので、ミスヒットも増えることになります。
ミート率が悪くなり飛距離ロスが大きくなります。
ミート率とはボールの飛んでいく速度(=ボールスピード)をスイングした時のヘッドの速度(=ヘッドスピード)で
割った数値です。
このミート率が高い、っていうことは「ヘッドスピードに対して効率よくボールスピードが出ている」
つまりは、効率良くエネルギーをボールに伝えているということになります。
どうすればこのミート率が上がるかを説明すると、大切なことはクラブヘッドの「芯」で打つ事です。
したがってクラブは長いほどミート率が低下しやすいことになります。
しかし最近の長尺クラブは、そのパワーを如何にボールに伝えるかを重視して、
長くしてもミート率を上げられるように芯を拡大するなど様々な工夫がなされています。
最近ではシニアプロの中にも長尺ドライバーを使う選手出てきています。
実際に長尺を思いっきり振り切るのではなく、クラブを短く使ってミート率を上げています。
しかし、長いクラブは長く握ってこそ、ヘットスピードの向上という最大の効果を得られるはずで、
短く握ってしまえば、飛距離は同じではと思われますが、実際、長尺ドライバーを短く握った場合、
目一杯握った場合や、指1本分短く握った場合など、長尺ドライバーを短く握った場合のケースを計測し
どれぐらいの飛距離が出るのかを実験した結果、
長いクラブを短く持っている場合が最もヘットスピードが上がるという結果となりました。
長いドライバーをゆっくり振ってヘットスピードを上げるか、
短いものもシャープに振り抜くか個人のスタイルは違いますが、
長尺ドライバーを使うのであれば、軸がぶれずに腰が平行に回ることが重要な要素となります。
クラブは『正確に打てる範囲で長めのもの』これが長さを選ぶポイントです。
●シャフトが硬い方が飛ぶ!?
どんなクラブを選ぶも、大切のは自分の体格とヘッドスピードを合わせることです。
シャフトには硬さを示す、フレックスと呼ばれる記号が「L」「A]「R」「SR」「S」「X」と表記されています。
軟らかい「L」⇔「X」硬いとなっています。
ご自分のヘッドスピードが分かる方は、 30m/s前後の方は「L」フレックスを、
40m/s前後の方は「R」フレックスを45m/s前後の方は「S」フレックスを目安に選ぶことが一般的です。
自分に合ったシャフトでないと、スイング時に上手くタイミングが取れなかったり、
スイングリズムが極端に悪くなったりと、ヘッドの性能を充分に発揮できなくなることがあります。
『ドライバーの飛距離は、シャフトが重要』
気持ち良くスイングし、正確にボールを捕らえやすい硬さを選ぶことが大切です。